全国脊髄損傷者連合会 山形県支部 脊損山形

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「持続可能な福祉を目指して」

押切圭子

 2021年6月9日(水)、SDGsへの探求学習に取り組む米沢市の九里学園高等学校で、福祉の授業を行いました。

 この学校では、一年間のカリキュラムを経て、初任者研修資格を得ることが出来るクラスを有しており、2年次から3年次にかけて希望者が受講しています。

 男女比は半々で、皆、志と熱意を持って勉学に励んでいます。

 各専門家から社会福祉の概論や法規などを学び、知識として習得する中で、障害当事者の思いや実態を学ぶ機会が設けられています。

 私に起こった身体や生活の変化・成り立ちを事細かく説明するにあたり、時系列順且つかみ砕いた表現を探しながら教壇に臨みました。

 生徒たちはいずれも真剣な姿勢で聴講し、いくつかの問いかけにも積極的に答えてくれました。

 「褥そう」「起立性低血圧」などの言葉も解しているので、すんなり話が進められましたね。



 終盤は教室を飛び出して、車いすの介助法を学び合いました。

 ほんのわずかな段差や溝が、弊害と危険を伴うという現実を知ることが出来たようです。

 介助の際は、必ず本人の意思を確認してね、とも。




 そして、毎度興味津々の手動運転装置自動車の説明には皆、食い入るように見学しており、よつばマークや専用駐車ゾーンの理解にもつながったかと思います。

 来春の巣立ちに向けて、着々と未来に歩む彼らの心の片隅に、この授業の一コマが残ってくれたら本望です。