全国脊髄損傷者連合会 山形県支部 脊損山形

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【福祉学習】への協力    鶴岡市立小堅小学校で!

 鶴岡市社会福祉協議会では、《地域社会を豊かに耕していくためには次代を担う子ども・青年たちが健やかに育つ土壌が欠かせないとして、学校だけでなく地域の様々な立場の人たちとのかかわりを大切にし、お互いに助け合える気持ちが育成されるよう》市内の各学校の総合学習等の時間で行われているボランティア学習や、体験活動等の《福祉学習》に対して色々な支援を行っています。

 その一環で平成20年2月28日木曜日 鶴岡市立小堅小学校3,4年生(2~3時間目 9:30~11:20まで31名)を対象に実施された《福祉学習》に社会福祉協議会職員の大戸さん、ボランティアセンターの幸田さん、福祉学習サポーターの白幡さんと一緒に講師として招かれ、自身の生活体験の話や、3人の人たちと一緒に子供たちに車椅子体験の指導をしました。



後日、担任の先生から大変うれしいメールが届きました。

小林 光雄 様

  先日の福祉学習では大変お世話になりました。お礼が遅くなって申し訳ありません。 約1週間ほどたちましたが、その後お変わりはございませんか?  学校では、その後、ふりかえりの話し合いをしたり、作文を書いたりしています。 できあがりましたら、小林さんにもお届けしたいと思っています。   さて、私のクラス(3年生)の子供の日記に大変うれしい綴りがありましたので、お礼の気持ちをこめて、 お知らせいたします。子供の字、原文をお見せできればよいのですが、ご了承下さい。

日記   3年   T・S 君
 僕は3月2日、車イスの人を助けました。コピアで段差に困っている人を助けてあげました。 本当はやだったけど、勇気を出して「手伝いをして上げましょうか?」と言いました。その人はうれしそうに 「ありがとう。本当にありがとう」と言ったので勇気を出して助けてあげて良かったです。 あと10年くらいしたら青年団を作って全部の店にスロープを付けたり、しょうがいしゃの家にアーケードみたいなのを 作ったりする活動をしたいです。これからも、しょうがいのある人で困っている時は勇気を出してなにか手伝いたいと思います。

 T・S君が、土日の出来事を日記に書いてきてくれました。小林さんと出会わなければ、 きっと無関心で、勇気も出せなかったと思います。末っ子の子供さんなので、かわいがられることはあっても、 弱者に自分から関わる経験が少ない子どもさんでした。 T・S君の心の成長をみんなにも紹介してうんとほめてあげたところでした。  小林さんがおっしゃっていた、「子どものうちに、人との関わり方や思いやる気持ちを教えてあげたい」という 願いがしっかり伝わっています。 これからも、多くの子どもたちとふれあって、小林さんの勇気、生きる力を授けてあげてほしいと思います。  本当にありがとうございました。

鶴岡市立小堅小学校 門脇 良至

その後、写真と全員のお礼の作文が届きましたので、その一部を紹介します。

1・ 『車イスって大変だな』     3年  K・H さん
 私が今日福祉学習をして思ったことは、だんさを車イスで行く時に、とてもがんばらないといけないな、と思いました。  びっくりしたことは、おしっこする時《くだ》という物におしっこをする事です。私はだれかに手伝ってもらって おしっこするのかな?と思っていたけど、まったくちがっていたのでびっくりしました。 すごいな、と思ったことは、上れないだんさや、急な上り坂で、あきらめないで最後までがんばっている様子を見たときです。 車イスに乗った感想は、ジグザグコースを曲がる時、初めは上手に曲がれなかったけど、コツを覚えると曲がれたのでうれしかったです。 坂道コースは一人の力では、とても大変なんだな、とわかりました。   車イスってボランティアの人におしてもらっているイメージがありましたが、小林さんは自分の力で前に進んでいるので、 びっくりしました。坂道や曲がり道を体験した時、わたしは、とても手がいたくなったので、「小林さんは大丈夫なのかな」と 思いました。私は次の日、少しきんにくつうになりました。車イスに乗っていると親切にされてうれしい事もあるし、 坂道やだんさで苦しい事がわかった一日でした。


2・ 4年  K・S さん    わたしは小林さんの話を聞いて毎日がとても大変で不自由なことがわかりました。   大戸さんからは、車いすの乗り方や仕組み、ほじょの仕方などを教えてもらって、自分も上手に乗ることができました。   ボランティアの二人の方にもやさしく教えてもらい、上り坂、足下が悪い道、ドアの開け方など、いろいろ体験することができました。   これからは体の不自由な人や、困っている人のために何か役に立つことをして助けてあげたいと思います。


4年  M・H 君   福祉学習会に来て下さりありがとうございました。   小林さんの話を聞いて改めて車いすを使う人の大変さを知りました。昔一回だけ乗ったことがあり、とても大変だったことを覚えています。   小林さんが車いすのちゅう車場を青い色にしていると聞いてびっくりしました。それに、「色がついていると車いすのちゅう車場だとわかりやすくなるな」と思いました。(私が発案したのではなく、普及活動をしているだけですが、説明不足で勘違いされたようです)   それに、車の中を見た時に外見はふつうの車なのに、中のこうぞうはぜんぜんちがってびっくりしました。   車いす体験の時は、小林さんをお手本にしました。小林さんは、動きが速くてびっくりしました。ぼくがやった時は、コースがちがったけどうまくいきました。だんさのある道は大変だったけど、一人でのぼれました。   次にドア体験をしました。小林さんを見てできました。ちゃんと開くことができました。もっとかんたんにできると思っていたけど、手に力はたくさんいるし、すべるところは進みにくくて大変だということがわかりました。   そして、これからは体の不自由な人がいたら声をかけたり助けたりして、いろんな人にやさしくせっしたいと思いました。

感想
 紹介した作文でもわかるように、子ども達にとって初めて《車椅子で生活している人》と接したことで、車椅子の人を含み、障害をもっている人たちに対する見方、考え方が変わったことが伺えました。子ども達全員の作文から『命の大切さ』や『何事にもあきらめないで頑張ること』そして、『困っている人を助けたい、役に立ちたい』という思いが伝わってきて、読んだ私自身すごく嬉しかったです。
 そして、こんなすばらしい作文を書いてくれた子どもたちに対し感動させられ、こちらがお礼したい気持ちになりました。
  機会があれば、この感動を忘れることなく、多くの学校でお話なり、車椅子体験をしたいと思います。